中枢神経系

疼痛モデル

鎮痛薬の前臨床有効性試験用として、炎症性疼痛モデル、癌性疼痛モデル、神経障害性疼痛モデルを含め、CFA誘導炎症性疼痛モデルとB6-F10細胞誘導癌性疼痛モデルを確立しています。

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    疼痛モデル

    疼痛は、組織損傷または基礎組織損傷によって引き起こされる不快な感覚的・情動的な体験であると同時に、有害刺激に対する防御機構の防御反応でもあります。神経系は、熱刺激、機械的刺激、環境刺激、内因性化学刺激といった様々な刺激を感知します。これらの刺激が強い場合、急性疼痛が生じます。また、持続的な損傷の場合、疼痛伝達経路を構成する末梢神経系と中枢神経系の両方の構成要素が著しい可塑性を示し、疼痛信号を増強し、過敏反応を引き起こします。可塑性が防御反射を促進する場合には有益ですが、変化が持続すると慢性疼痛につながる可能性があります。

    痛みは、患者の生活の質と健康に重要な影響を与える一般的な症状であるため、効果的な鎮痛薬の開発は、医薬品研究開発の重要な目標の一つです。マウス疼痛モデルは、疼痛メカニズムの研究、医薬品の有効性評価、疼痛管理方法の検討において重要なツールとなります。

    疼痛モデルには、炎症性疼痛モデル、癌性疼痛モデル、神経障害性疼痛モデルなどがあります。当社は、疼痛薬の前臨床有効性試験のために、CFA誘発炎症性疼痛モデルとB6-F10細胞誘発癌性疼痛モデルを確立しています。

    結果
    C57BL6マウスにおけるCFA誘発炎症性疼痛
    Group Model Animal Animal NO. Treatment Dose (mg/kg) Dosing Route Frequency
    G1 PBS C57BL/6; Female 6 PBS - i.p. O2Dx4; Day 1,3,5,7
    G2 CFA (MT 1 mg/ml) C57BL/6; Female 6 PBS - i.p. O2Dx4; Day 1,3,5,7
    G3 CFA (MT 1 mg/ml) C57BL/6; Female 6 carprofen 5 i.p. O2Dx4; Day 1,3,5,7
    CFA誘発炎症性疼痛に対するカルプロフェンの有効性

    CFA誘発炎症性疼痛に対するカルプロフェンの有効性 0日目に後足にCFA(20 μL)を足底から投与(Aの赤い点が注射部位)しました。撤回閾値は、1日目、3日目、6日目にテストされました。1日目と3日目には、カルプロフェン投与後30分にVonfreyテストが実施されました。(B)。足(C)および脊髄(D)をサイトカイン分析用に採取しました。二次元配置分散分析およびDunnett検定を行いました。P< 0.05、**P< 0.01(G1との比較)。値は平均±SEMで表されています。n=6。

    B6-F10細胞誘発癌性疼痛のVon Freyテスト
    Group Model Animal Animal No. Treatment Dose (mg/kg) Dosing Route
    G1 PBS; 20 μL C57BL/6; Female 6 PBS - i.p.
    G2 B6-F10 1.6 ×105 cell; 20 μL C57BL/6; Female 6 PBS - i.p.

    B6-F10細胞誘発癌性疼痛 0日目に後足にB6-F10細胞を足底かた投与しました。撤回閾値は、7日目、14日目、21日目にテストされました。(A) 21日目のモデル化された足の画像、(B) 撤回閾値。二次元配置分散分析およびDunnett検定を行いました。**P< 0.0001(G1との比較)。値は平均±SEMで表されています。n=6。