炎症と自己免疫

円形脱毛症

マウスにおける円形脱毛症の研究は、この疾患のヒトの症例に関連する免疫反応と毛包生物学に関する貴重な知見をもたらします。

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    円形脱毛症

    円形脱毛症は、局所的な脱毛を特徴とする自己免疫疾患であり、疾患理解のためのモデルとして実験用マウスで広く研究されています。特にC57BL/6のような特定の系統のマウスは、円形脱毛症の根本的メカニズムの解明や、潜在的な治療法の試験に利用されてきました。マウスを用いた円形脱毛症の研究は、ヒトにおけるこの疾患に関連する免疫反応や毛包生物学に関する貴重な知見をもたらします。

    結果
    イミキモド誘発性円形脱毛症モデル
    • モデル動物: C3H/HeJマウス, 雄, 6-8週齢
    • 試薬: イミキモド
    • モデル作成方法: マウスの首部皮膚(1.5 cm x 1.5 cm)に80 mgのイミキモドを局所的に塗布します。脱毛面積はImage Jソフトウェアで計算します。実験終了時には脾臓と後耳リンパ腺を採取して計量し、首部皮膚サンプルのH&E染色を行いました。
    Readouts
    Included tests Clinical scores Alopecia areata area
    Percentage of alopecia areata
    Optional tests Molecular level Protein level (Elisa or Luminex)
    Spleen, lymphoglandulae auriculares posteriores (LAP) Weight
    Pathological test Immune cell infiltration
    Epidermal thickness
    Hair follicle number
    IHC: CD4+, CD8+, MHC I
    イミキモド誘導円形脱毛症のC3H/HeJおよびC57BL/6マウス

    図1. マウスに0、2、4、7、9、11日に80 mgのイミキモドを塗布し、脱毛面積の画像を記録しました(A)。Image Jソフトウェアを使用して脱毛面積を計算しました(B)。実験終了時には脾臓と後耳リンパ腺を収集し、計量しました(C)。
    注:AA=円形脱毛、IMQ=イミキモド

    イミキモド誘導円形脱毛症モデルにおける病理学的変化

    図2. 頸部皮膚を採取し、免疫組織化学(A, B)およびH&E染色(C, D)を行いました。イミキモド誘導の円形脱毛症モデルマウスでは、皮膚中にCD4+、CD8+、およびMHC I+細胞の増加が認められました(B)。モデルマウスの表皮は厚くなっていました(C, D)。