ALSマウスモデルの紹介
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は「ルー・ゲーリッグ病」としても知られる致命的な神経変性疾患であり、中枢神経系の上位および下位運動ニューロン(MN)の進行性の変性と死を特徴とする。これらのニューロンは筋肉の運動と呼吸を制御し、その機能障害は筋力低下と筋萎縮を引き起こす。ALS患者の多くは症状発現後3〜5年以内に呼吸不全で死亡する。家族性ALS症例の約3分の2、および散発性ALS症例の約10%は、SOD1、TARDBP、ALS2、C9ORF72、FUS遺伝子の変異に関連している。
BiocytogenのALSモデルの概要
Model type |
Model names |
Modeling reagent |
Core Index |
Optional tests |
Amyotrophic lateral sclerosis (ALS) |
B-Tg(Thy1-hTARDBP*A315T) mice |
- |
Clasping test Grip strength test Rotarod test Gait analysis |
Inflammation analysis |
結果
B-Tg(Thy1-hTARDBPA315T)マウス(V2)における運動機能評価
野生型C57BL/6JNifdc(4ヶ月齢)とB-Tg(Thy1-hTARDBPA315T)マウス(4ヶ月齢)の運動機能評価。A、把持試験は、後肢の異常な収縮を示し、トランスジェニックマウスに有意な運動障害を明らかにした。B、把持力試験は、トランスジェニックマウスが野生型に比べ筋力が低下していることを示した。C、ロータロッド試験はトランスジェニックマウスの運動協調性の低下を示した。D-G、歩行解析はトランスジェニックマウスの歩行機能異常を示した。D、B-Tg(Thy1-hTARDBPA315T)マウスは複数の歩行パラメータで有意に異なる歩行特性を示し、運動能力および協調性が異常であることを示している。データは平均±SEMで示し、*P < 0.05、**P < 0.01、***P < 0.001。